シリコンチューブよりも耐久性がありバリア性の高いチューブは?

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食品・飲料製造ラインや分析機器において、シリコンチューブはその柔軟性と耐熱性から、ペリスタポンプ用チューブとして広く採用されています。

しかし、連続運転による「チューブ摩耗が早い」「交換頻度が多くライン停止が増える」といった耐久性の問題や、香気成分やガスの透過による「におい移り」「製品品質の変動」といった課題を抱えている現場も少なくありません。

本記事では、シリコンチューブで起きやすい問題を整理したうえで、100°C対応の耐熱性とバリア性を両立したチューブによる解決策を解説します。

チューブ寿命の延長、交換頻度の削減、品質安定化を実現するための選定基準をご紹介します。

シリコンチューブで起きている「透過」と「劣化」の問題

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シリコンチューブは汎用性が高く、多くの現場で実績のある材料です。一方で、材質固有の分子構造に起因する課題も存在します。

ここでは、ペリスタポンプでの使用や香気・ガスを含む流体移送で顕在化しやすい3つの問題について解説します。

連続運転・ペリスタポンプで進むチューブ摩耗と寿命低下

ペリスタポンプ(ローラーポンプ)は、チューブをローラーで繰り返し圧縮・解放することで送液を行う機構です。

この動作原理上、チューブには「圧縮永久ひずみ」と呼ばれる負荷がかかります。製造現場では24時間の連続運転や高頻度運転も多く、チューブ内壁が徐々に変形・摩耗します。

この摩耗が進行すると、チューブの復元力が低下し、流量精度の悪化や最悪の場合はチューブ破断による液漏れを引き起こす可能性があります。

ポンプメーカー各社も「シリコンチューブは使用状況によって消耗度が変わるため、早めの部品交換を推奨する」と注意喚起しています。一般的なシリコンチューブの場合、連続運転環境では数週間から数カ月でチューブ交換が必要になるケースも珍しくありません。

香気・ガス透過による品質変動とにおい移り

シリコーンゴムは、その分子構造に大きな特徴があります。分子鎖が絡み合った構造をしているため、分子と分子の間に隙間が存在し、他の素材と比較して極めて高いガス透過性を示します。

香料に含まれる揮発性の香気成分や、飲料中の炭酸ガスなども、チューブ壁面を通じて外部へ透過してしまいます。この現象は、単に「においが移る」という官能的な問題にとどまらず、製品の濃度変化や酸化劣化を招き、品質規格の逸脱につながるリスクとなります。

分析装置においても、サンプル中の揮発成分がチューブを透過することで、測定値の再現性低下が報告されています。

頻繁なチューブ交換が生む停止時間とメンテナンスコスト

チューブ交換のたびに装置を停止する必要があり、停止時間によるリードタイム超過や出荷業務が停止するなどのリスクがあります。

特に、食品・医薬品分野では交換後の洗浄・殺菌工程も必要となるため、1回のチューブ交換に伴う間接コストは無視できません。

100℃環境のポンプ用チューブが満たすべき性能条件

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こうした課題を解決するためには、シリコンチューブに代わる材質が、どのような性能条件を満たす必要があるのかを明確にすることが重要です。

ここでは、100℃対応の耐熱性と耐久性、食品・飲料対応のクリーン特性、そしてペリスタポンプに適した柔軟性の3点について解説します。

100℃対応の耐熱性と長期使用に耐える耐久性

食品・飲料製造ラインでは、CIP(定置洗浄)において80〜100℃の熱湯やアルカリ性洗浄液を使用するケースが一般的です。

また、医療・バイオ分野では121℃でのオートクレーブ滅菌が求められることもあります。これらの高温化に繰り返しさらされても、高温下でも寸法変化や物性低下を起こさない耐熱性が求められます。

同時に、繰り返し圧縮に対する耐久性も重要な指標です。

食品・飲料対応のクリーン特性(低溶出・低臭気・衛生性)

食品・飲料や香料、化粧品を扱うラインでは、チューブ材質からの溶出物が製品品質に影響を与えてはなりません。

日本国内での使用においては、食品衛生法(厚生労働省告示第324号)への適合が材質選定における基本的な確認事項となります。また、医療機器や製薬プロセスでの使用を想定する場合は、日本薬局方への適合も重要な要件です。

海外への輸出や外資系企業との取引がある場合には、FDA(米国食品医薬品局)の21CFRに収載された材料であることも併せて確認しておくと安心です。

ペリスタポンプに適した柔らかさと装着・復元性

ペリスタポンプでの使用においては、チューブの柔軟性が作業性と性能の両面に影響します。

硬すぎるチューブはローラーによる圧閉が不完全になり、逆流や流量低下の原因となります。適度な柔軟性を持つチューブは、ポンプヘッドへの装着が容易で、圧縮後の復元も速やかに行われるため、安定した送液性能を維持できます。

耐熱ソフトチューブ100℃で解決する方法

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ここまで整理した課題と性能条件を踏まえ、具体的な解決策として八興の「耐熱ソフトチューブ100℃ E-HRT」を紹介します。

「耐熱ソフトチューブ100℃(E-HRT)」 の特長と採用メリット

E-HRTは、シリコンチューブからの置き換えを想定して開発されたスチレン系エラストマーチューブです。

バリア性については、八興が実施した比較試験において、市販シリコーンチューブでは内容液の減少が確認されたのに対し、E-HRTでは特段の変化が認められませんでした。

スチレン系エラストマーの緻密な分子構造により、シリコーンゴムと比較してガスバリア性が向上しており、香気成分や揮発成分の透過を抑制する効果が得られます。耐久性に関しては、ローラーポンプ用途において約3割の耐久性向上が確認されており、チューブ交換頻度の低減とライン停止時間の削減につながります。

耐熱性については、使用温度範囲0〜100℃に対応し、オートクレーブ処理(推奨条件:121℃×15分)後も著しい寸法変化がないことが確認されています。100℃の熱湯洗浄を必要とする食品・飲料製造工程での使用に最適です。

ローラーポンプ・高温ラインでの配管設計ポイント

E-HRTをローラーポンプで使用する際は、ポンプヘッドの仕様に合った内径・外径のチューブを選定することが基本です。現行のサイズラインナップは内径φ2〜6mmで、一般的なペリスタポンプの多くに対応しています。

高温ラインに使用する際は、チューブの許容曲げ半径(例:20℃時に内径6mmで50mm)を考慮して配管ルートを設計する必要があります。無理な曲げはチューブの局所的なストレスとなり、寿命低下の原因となります。

また、継手との接続部は、使用温度範囲内でのシール性を事前に確認することを推奨します。八興では、オーダーメイドのローラーポンプ用チューブにも対応しているため、特殊な寸法や用途がある場合は個別相談が可能です。

まとめ|100℃環境のポンプ用チューブは「耐熱」と「バリアー性」の両立で選ぶ

シリコンチューブは、その柔軟性と汎用性から多くの現場で信頼されてきた材料です。しかし、ペリスタポンプでの連続運転による摩耗や、ガス・香気成分の透過による品質変動といった課題を抱える用途においては、材質の見直しが有効な解決策となります。

100℃環境のポンプ用チューブを選定する際には、耐熱性、耐久性、バリア性、柔軟性、そして食品衛生性といった複数の性能要件を総合的に評価することが重要です。

八興の「耐熱ソフトチューブ100℃(E-HRT)」は、これらの要件をバランスよく満たすことで、チューブ交換頻度の削減、品質安定化、そしてトータルコストの低減に貢献します。

現在お使いのシリコンチューブで透過や耐久性の課題を感じている場合は、ぜひ一度E-HRTの採用をご検討ください。

▼ 耐熱ソフトチューブ100℃の製品仕様・サイズラインナップはこちら

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