引火性液体(可燃性)対策用ホース
引火性液体(可燃性流体)を搬送する場合、ホースの静電気対策が必要になります。
特に、燃料油や、洗浄剤で使用される炭化水素系流体は、絶縁性が高く静電気が発生しやすい流体です。
八興の導電スーパー柔軟フッ素ホースシリーズなら、耐溶剤性、耐油性があり、ホースの静電気対策も専用継手に接続するだけで機器からアースが取れます。乾燥する冬場は、特に静電気対策が必要になります。
引火性液体の搬送・静電気対策なら、安全・安心の導電スーパー柔軟フッ素ホースシリーズを推奨いたします。
お困りごと事例集
導電スーパー柔軟フッ素ホースシリーズと既存製品(導電ライン入りホース)の違い
【ホース内面で生じる流動帯電の対策には、八興の導電スーパー柔軟フッ素ホースシリーズが最適です】
採用事例
導電スーパー柔軟フッ素ホースシリーズは、印刷・塗料、接着剤、香料・芳香剤、粉体等、幅広い用途・流体にて採用事例があります。
一般ホース 静電気発生過程のしくみ
〇ホースの帯電による静電気放電が起こると、可燃性物質の着火等を引き起こす可能性があるため、静電気対策用ホースの使用が必要です。
〇低導電性液体(炭化水素系液体の石油・有機溶媒等)は帯電しやすくなります。
〇濾過目的で流路中にマイクロフィルタ等があると帯電量が著しく大きくなります。
(労働安全衛生総合研究所技術指針/静電気安全指針 2007/ISSN 1882-2703/8.5.2.2(4)項参照)
〇「導電スーパー柔軟フッ素ホースシリーズ」は接地することによって、帯電性を緩和して帯電防止が可能になります。
可燃性液体用ホース 選定資料
(注a)ホース全体を通じて高導電率液体の連続性がある場合のみ容認できる。連続が、絶縁する蒸気隙間によって絶縁された部位に分断された場合は、危険が生じ、壁抵抗が非常に高く(例えば厚い内装袋、フッ素重合体内装袋)、埋め込まれた導体に対する静電容量は低くなる(厚い内装袋、ボンディング導体間の大きな隙間)。このような条件下で生じる危険は、液体が連続するまで流速を遅くする(1m/s)か、又はより導電率の高い内装袋を使用することによって軽減することができる。
(注b)内装袋の抵抗が非常に高く(例えば厚い内装袋、フッ素重合内装袋)、埋め込まれた導体又は導電性カバーに対する静電容量が低い(厚い内装袋、ボンディング導体間の大きな隙間)場合は危険が生じる。より導電率の高い内装袋又はハイブリッドな等級(例えば、等級M/Ω-L又はM/Ω-CL)を使用することによって、危険が軽減される場合がある。
(注c)「帯電防止性Ω-L及びΩ-CL」等級のホースは、ほとんどの状況において容認できるが、10μA以上の電流を発生する可能性のある高流速のファインフィルタなどの高く帯電した装置のすぐ下流は、回避しなければならない。疑義がある場合は、「等級Ω、導電性」標準又は「導電性」及び「帯電防止性」両方の標準を満たす試験抵抗を定めなければならない。
【導電スーパー柔軟フッ素シリーズ(E-SJD、E-SJSD)は、上記表の通り、静電気対策・可燃性液体の搬送に適しています】
主な可燃性液体の電気特性(導電率)
絶縁性液体(< 100 pS/m)
液体 | 導電率 pS/m | 液体 | 導電率 pS/m |
---|---|---|---|
アニソール(メチルフェニルエーテル) | 10 | ターペンタイン | 22 |
エチルベンゼン | 30 | ディーゼルオイル 軽油 (purified) | 約0.1 |
ガソリン(straight run) | 約0.1 | デカリン | 6 |
ガソリン(無鉛) | <50 | 灯油 | 1~50 |
カプリル酸(オクタン酸) | <37 | トルエン | <1 |
キシレン | 0.1 | 二硫化炭素(1℃) | 7.8×10-4 |
シクロヘキサン | <2 | ヘキサメチルジシラザン | 29 |
ジエチルエーテル | 30 | ヘキサン | 1×10-5 |
ジェット燃料(A,A-1,B) | 0.01~50 | ヘプタン | 3×10-2 |
1,4-ジオキサン(ジエチレンジオキサイト) | 0.1 | ベンゼン | 5×10-3 |
スチレンモノマー | 10 |
半導電性液体(100~10,000 pS/m)
液体 | 導電率 pS/m | 液体 | 導電率 pS/m |
---|---|---|---|
アクリル酸2-エチルヘキシル | 610 | 1-酢酸ペンチル(-アミル)(23℃) | 2160 |
アクリル酸ブチル(ブチルアクリレート) | 3580 | 酢酸n-ブチル(23℃) | 4700 |
イソプロピルエーテル | 500 | 酢酸n-プロピル(4℃) | 8460 |
2-エチルヘキシルアルコール | 7900 | 1,2,4-トリクロロベンゼン | 200 |
ガソリン(有鉛) | 約100 | ブチルプロピオネート | 2300 |
クロロベンゼン | 7000 | プロピオン酸(25℃) | 8500 |
ジクロロエチレン | 4000 | 1-ブロモナフタレン | 3660 |
酢酸イソブチル(23℃) | 4320 | ブロモベンゼン | 1200 |
導電性液体(>10,000 pS/m)
液体 | 導電率 pS/m | 液体 | 導電率 pS/m |
---|---|---|---|
アクリル酸エチル | 3.35×105 | 酢酸エチル(23℃) | 4.6×104 |
アクリロニトリル | 7×105 | 酢酸ビニル(23℃) | 2.6×104 |
アセトアルデヒド(15℃) | 1.7×108 | ジエタノールアミン(20℃) | 4.6×107 |
アセトン(25℃) | 6×106 | ジエチルケトン | 5.2×107 |
アニリン | 2.4×106 | ジエチレリングリコール | 5.86×107 |
アリルアルコール | 7×108 | シクロヘキサノン | 5×105 |
イソアミルアルコール | 1.4×105 | ジクロロエタン | 2.0×105 |
イソプロピルアルコール(25℃) | 3.5×108 | ジメチルホルムアミド | 6×106 |
エタノールアミン | 1.1×109 | テトラヒドロフラン | 3.3×105 |
エチルアミン(0℃) | 4×107 | トリエチレングリコール | 8.4×106 |
エチルアルコール(25℃) | 1.35×105 | ニトロベンゼン(0℃) | 5×105 |
エチレンイミン | 8×108 | ピリジン(18℃) | 5.3×106 |
エチレングリコール | 1.16×108 | n-ブチルアルコール(23℃) | 2.0×107 |
エチレンジアミン | 9×106 | フルフラール(25℃) | 1.5×108 |
エピクロロヒドリン(25℃) | 3.4×106 | n-プロピルアルコール(25℃) | 2×106 |
ギ酸(25℃) | 6.4×109 | ベンジルアルコール(25℃) | 1.8×108 |
ギ酸エチル | 1.45×105 | n-メチル-2ピロリドン | 2×106 |
ギ酸メチル | 1.92×108 | メチルアルコール(18℃) | 4.4×107 |
キノリン | 2.2×106 | メチルイソブチルケトン | <5.2×106 |
グリセリン(25℃) | 6.4×106 | メチルエチルケトン(25℃) | 1×107 |
m-クレゾール | 1.397×106 | メチルホルムアミド | 8×107 |
クロロヒドリン(25℃) | 5×107 | モノエタノールアミン(MEA/20℃) | 1.2×109 |
酢酸(25℃) | 1.12×106 | - | - |
(IEC/TS 60079-32-1:2013 7.7.3.3.5項「絶縁された導電性液体の塊(スラッグ)からの放電の防止」より抜粋
耐薬品データ
下記、webページよりご確認ください。
・八興製品 耐薬品データ
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