自動車、二輪車のアース線入り塗装用ホース、エアーホース
自動車の手吹き塗装用に開発されたソルベントホースは、耐溶剤性を有し、ホースに内蔵されたアース線とホース外層の導電樹脂ラインで専用継手に接続するだけで、アース効果があります。柔軟性、耐圧性、安全性を兼ね備えた新しいタイプの塗装用ホースです。
塗装機器製造業の皆さまへ
八興の積層ホースシリーズは、耐薬品(耐溶剤)性と柔軟性を両立させたホースです。 導電性タイプや、粉体塗装用ホースなどさまざまなご要求に対応いたします。 エアー、リキッド、パウダー、UVなどあらゆる流体に対応できるホースをご提案いたします。
導入事例
採用製品:ペイントフレックス・フッ素【E-PFF】
流体:溶剤塗料、シンナー
採用ポイント:耐溶剤性、耐シンナー性
・ユーザー課題
自家用車のバンパーの塗装工場様では、様々な色調の有機溶剤塗料のスプレーガン用ホースとして、長年ウレタンホースを使用していました。数か月使用するとホースがぶよぶよに膨潤して柔らかくなり、さらにシンナーでホース内面を洗浄するとその劣化は促進されていました。交換時期の目安としていたものの、有機溶剤の噴出等、安全性に問題が生じたため長寿命で安心な塗装用ホースを探していました。

・八興からの提案
内層がETFE系フッ素樹脂の、ペイントフレックス・フッ素(アース線入り)【E-PFFG】を提案いたしました。ETFE系フッ素樹脂は国内の様々な印刷・塗料工場で実績のある材質であり、有機溶剤には優れた耐性を有します。
また、洗浄用のシンナーにも問題なく使うことができます。フライパンのフッ素コーティングと同様、平滑性に優れているため洗浄時間の短縮にもつながります。
採用いただいた結果、溶剤塗料・シンナーともに膨潤することがなく、安心して使えるうえ、ウレタンホースよりも長寿命なため交換頻度を抑制することができました。
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対象製品
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技術資料
■対象製品
■技術資料
耐薬品データ(自動車塗装)
試験内容
・ホース内層材:A(ナイロン樹脂:ソルベントホース、ペイントフレックス・ナイロン)
・ホース内層材:B(ETFE系フッ素樹脂:ペイントフレックス・フッ素)
A、Bそれぞれの樹脂ダンベル片を各塗料に浸漬し、浸漬後の引張り強度を測定し、浸漬前の引張り強度に対する保持率を算出する。
※浸漬時間…50日間(1200時間)

※ブランクに対して引張り強度が低下=薬品に対して樹脂が膨潤劣化したことを表します。
※耐薬品データの判定基準は一定の条件下で作成しています。従って、貴社使用条件、環境、期間によっては判定基準が良好であっても適さない場合があります。
※上記データは試験値であって保証値ではありません。 ご使用の際は必ず貴社での実際の使用条件下でのご確認をお願いいたします。
電気抵抗値試験ーペイントフレックス・フッ素(アース線入り)【E-PFFG】
らせん状に巻かれた金属繊維と導電ライン樹脂層が、等間隔で接触しているため、ホースの長さに関わらず優れたアース効果を発揮できます。また万が一、アース線の一部が切れたとしても、らせん状に巻かれたアース線と導電ライン層が一定間隔で接触しているため、安全にアースを取ることができます。
※カーボンを配合しただけのホースの場合は、ホースの長さに比例して抵抗値も高くなります。

電気抵抗値測定
試料長さ | 電気抵抗値 |
1m | 70kΩ |
10m | 200kΩ |
※アース線を取り出さずに、両端に専用継手を取り付けて測定。
※上記試験結果は、試験値であり保証値ではありません。
アース線の耐屈曲性
ペイントフレックス・フッ素(アース線入り)および、ソルベントホースに採用しているアース線は、軟銅線と比較して非常に高い耐屈曲性能を有します。ホースの柔軟性、繰り返し曲げ応力に耐えられるアース線を採用しています。
耐屈曲試験「屈曲角度 120 度 / 荷重 500g」
試料名 | 試験結果 |
ペイントフレックス・フッ素(アース線入り)(E-PFPG-6.5) | 3万回屈曲→断線なし |
市販競合線 | 110回屈曲→断線 |
試料名 | 試験結果 |
ソルベントホース (E-SV-7) | 3万回屈曲→断線なし |
市販競合線 | 110回屈曲→断線 |
※上記試験結果は、試験値であり保証値ではありません。

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